こんにちは。よこたです。
この週末もたくさんのお客様にご来店いただきましてありがとうございます。
わたくし、土日は通信芸大のオンライン授業があったため休みをもらっていました。
特に土曜の午後は何組もお客様がいらっしゃって、ずいぶんお待たせしてしまったと国沢から聞きました。
大変ご迷惑をお掛けしました。
その分、仕事に活かせるよう、お客様のお役に立てるよう、空間演出について必死で学んでおりました。
座学では第一線でご活躍されている先生からめちゃめちゃためになるノウハウを。
その後、製図・模型、プレゼン資料に仕上げて発表!
と、内容盛りだくさんの課題めちゃめちゃがんばりました!
これからしっかりお仕事でアウトプットしていくぞ!と強く心に思った月曜日です。
今日は、先月末にお届けした家具についてお話したいと思います。
お届けしたのは総桐箪笥でございます。
総桐箪笥は国沢タンス本店の代名詞的商品!なのですが…。
正直に申し上げて、近年は本当に売れなくなりました…。
当店の2階には、総桐箪笥のコーナーが今でもございまして。
14棹(さお)展示しております。
箪笥の数え方は、ひと棹・ふた棹…と数えるのだと六代目から教えてもらいました。
この写真は、約90年前の総桐箪笥の上部の金具を引き出してアップにしたものです。
この金具、「棒通し」と呼びます。
なんのためにあるのかというと、持ち運ぶためらしいです。
昔はここに棹を通して、2人肩に担いでえっさほいさと運んだとか。
それが由来で、1棹、2棹と数えるようになったそうな。
ちなみにこの箪笥は六代目のおじいちゃん(四代目の哲二)が作ったものです。
実はこの箪笥には物語があるのですが、それはまた別の機会にお話ししたいと思います。
さて、話は戻って。
ご新築ホヤホヤの若いファミリーのお宅に、総桐箪笥をお届けしました!
実はお客様のご来店のきっかけ、目的はお子様のためのアップライトチェアでした。
(アップライトチェアはもちろんご注文いただけました。)
その時、桐箪笥のコーナーをご覧になられた奥様。
「祖母から着物をいっぱい譲り受けるので、タンスがあればいいなと思っていたんです。」
それを聞いた六代目は大喜び!
大盛り上がり!
六代目は、若い方が着物を大切にされること、桐箪笥に興味を持っていただけたことがとても嬉しかったようです。
わたくしももちろん嬉しかったです。
桐箪笥にはいろんな型がありまして。
(むむむ…。屋号にタンスがつく家具屋で働いているくせに未だに覚えられないわたくし…。)
WIC(ウォークインクローゼット)の、お洋服を吊るパイプの下に収納できる高さの、引出し3段の品をおすすめしたのでした。
三尺五寸小袖(こそで/高さが低いもの)三段。
日本産の、長い年月をかけてアク抜きした桐材を用いて作りました。
美しい柾目(まさめ/丸太の中心部を切った時にできるまっすぐな木目のこと。希少ゆえ高価なのです。)に、とのこで仕上げて。
素肌美人が、うっすらおしろいをはたいてお化粧したような、なんとも品のある感じ。
いい感じにWICにおさまりました!
これで大切なお着物を安心してしまっておけますね。
総桐箪笥というよりも、タンスそのものが売れなくなってしまった現在。
素晴らしい技術を持つ職人さんも、工場も年々少なくなっているようです。
スタッキングできたり、キャスターがついたプラスチックの収納ケースは手に入りやすいし便利ですものね。
普段着や下着などをしまうのには十分だと思います。
でも、そこに大切なお着物をしまうのはためらいますよね。
鴨居より少し低い高さ(通常173㎝)の箪笥はなかなか現代のライフスタイルに馴染みにくいかも、ですが。
今回おおさめしたのは70㎝の高さ。
腰窓の下に配置しても大丈夫なように特別に作ったものです。
こんな風に使いやすいサイズ感のものをお作りすることもできますよ。
H様、ご新居の完成おめでとうございます。
ボク、アップライトチェアの座り心地はいかがですか?
総桐の箪笥も、アップライトチェアも、末永くご愛用いただけたら嬉しいです。
この度はありがとうございました。
どうか引き続きよろしくお願いいたします。